本日、日野市役所の係長職150名の職員を対象に、「日野市の財政健全化のために、 今、私達は何をすべきか」をテーマに、2回に分けてそれぞれ約2時間の研修を行いました。
今回の研修は、馬場日野市長の要請により、財政課と職員課の支援を得て開催したものです。
これは、日野市では今年、景気影響等で税収が低迷する中、生活保護費等の扶助費が大幅に増加し、公債費や職員給与等を含めた義務的経費が、税収を超える負担に陥る状況が予測されています。(講義資料のP37参照)
さらに、日野市は、これまで製造品出荷額が都内で1位を維持してきた企業城下町でした(講義資料のP48参照)が、昨年末に東芝日野工場が閉鎖され、2020年には日野市を代表する日野自動車も茨城に移転することが発表されました。これにより、法人市民税や固定資産税収入の落ち込みに加え、これら企業に支えられた地元企業や商店、社員の雇用や税収への影響が懸念されています。
このような状況を民間企業で考えますと、会社の売上以上に固定費がかかっている現状に加え、重要なお客様を失い、更に売上の大幅な減少が予測されており、会社の存続が危ぶまれる状態にあるといえます。
この状況下おいて、市の行政執行の中核をになっている係長職の職員の皆様に対して、このような日野市の現状を打破して頂くために、今回の研修を通じて、「いかにして財政健全化を図り市の生き残りを実現するか?」を考えて頂きました。
この研修に先立ち、参加者には、日野市の財政上の課題、その解決方策、その期待される効果を考えてきてくださるように課題を与えておきました。(課題シート参照)
研修では、私から、日野市の課題や財政健全化に向けた歳入拡大や歳出抑制策の事例案を紹介したうえで、4名程度のグループに分かれ頂き、市全体や各職場の課題と、今後の対応方策を議論しもらい、その後各グループの議論結果を発表して頂きました。(講義資料のP54-72参照)
この発表では、医療費削減や図書館の有効活用に向けた政策提案や、各職場での経費削減に向けた業務見直し、受益者負担の導入等、具体的な解決方策が提案されました。現場を仕切っておられる係長職の方々の提案ですので、実務的なものも多くありましたので、早速課内で検討され、実行できるものから順次取り組まれるようにアドバイスをしました。
最後に、私から、公共サービスを担い手は、行政だけでなく、市民や企業と分担しながら、進める時代に入っていますが、そのかじ取り役は行政の職員の皆様です。
ただ、その際、職員の皆さんは市民の税金から給与をもらってこれらのサービスを行っているが、市民は街のために役立ちたいという気持ちと、参加することの楽しみや満足感を対価(やりがい)として協力しているので、この点を十分に理解した上で、行政は市民活動を支える姿勢で、取り組みを考え、積極的にサポートしてほしいと総括しました。(講義資料のP74-80参照)
受講された職員の皆様からは、今回の研修で日野市のおけれた財政状況を再確認でき、かつ他部門の方々と意見交換ができたことで、自分たちが今後なすべきことが具体的に見えてきて良かったと、評価して頂きました。
以上
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2012年8月24日金曜日
2012年6月2日土曜日
早稲田大学で、「市民と役所が協働で行う行財政改革」を講義してきました。
昨年に引き続き、本日、早稲田大学「公共経営入門」で、「日本における公共経営の課題:地方の改革」 -日野市における市民団体と市の取組み-の講義を行なってきました。
今年は、最初の1時間で、当会の活動を通じて、市民がどのように地元ために、どのような貢献ができるかを紹介しました。(添付PDFご参照)
その後、受講者の皆さんに、地元に課題や今後のアクションアイテムをグループ討議してもらいました。
初めてあった約70名の受講者が、その場で15チームを作って、地元の紹介や課題、印象を和気あいあいと話しあっていました。
その発表では、例えば、観光やスポーツを活用して地元をPRする活動を行うことや、お年寄りに気さくに声をかけてコミュニケーションをとること、若者が行政と一緒になって未来につながる改革を実行していくこと等、大変貴重でかつ有効な行動指針が示されました。
はじめてあった学生同士が、短時間で課題を整理し意見をまとめ、中身のある提言ができたことに、なかなかやるな!と感心しました。
今回の授業を通じて、感じたことを行動に移していくこと、すなわち「感動」することを期待しています。
以上
今年は、最初の1時間で、当会の活動を通じて、市民がどのように地元ために、どのような貢献ができるかを紹介しました。(添付PDFご参照)
その後、受講者の皆さんに、地元に課題や今後のアクションアイテムをグループ討議してもらいました。
初めてあった約70名の受講者が、その場で15チームを作って、地元の紹介や課題、印象を和気あいあいと話しあっていました。
その発表では、例えば、観光やスポーツを活用して地元をPRする活動を行うことや、お年寄りに気さくに声をかけてコミュニケーションをとること、若者が行政と一緒になって未来につながる改革を実行していくこと等、大変貴重でかつ有効な行動指針が示されました。
はじめてあった学生同士が、短時間で課題を整理し意見をまとめ、中身のある提言ができたことに、なかなかやるな!と感心しました。
今回の授業を通じて、感じたことを行動に移していくこと、すなわち「感動」することを期待しています。
以上
2012年3月29日木曜日
2012年3月22日木曜日
昨日、早稲田大学で、パブリックディスクロージャー賞表彰式が行われ、日野市と当会が、Certificate of Good Citizenshipを受賞致しました。
受賞対象は、「市民が市民のためにつくった財政白書」で、受賞内容は、以下の通りです。
「地方公共団体と市民の協働による、住民の視点に立った優れた財務情報開示の実務を認定し、さらなる取組を奨励するものです。行政運営の真の担い手(プリンシパル)は市民です。市民との協働の推進が、行政経営を透明性を高め、行財政改革を成功に導きます。貴団体と日野市健全財政を考える会の取組が、行財政改革の確信をリードすることを期待します。」
神野先生の講評では、「ギリシャ危機に代表されるユーロクライシスは、通貨をユーロに統一したため、ユーロ加盟国はその経済情勢に応じた通貨貢献が働かないだけでなく、その一方でユーロ加盟国が財政を統一していないため、各国の財政状況に応じた財政調整も実行できていない。
実体的には、ユーロ加盟国は、通貨貢献を持たない地方公共団体と同じ立場であるが、現状ではそれらの財政を調整する国が存在していない状態である。
このような地方公共団体では、財政運営を行う「術(スベ)」として公会計を活用して、政策評価や事業別決算を行い、財政の健全化を実現する必要がある。」とのご高説がありました。
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