2009年7月7日火曜日
東洋大学大学院公民連携コースゼミで当会の活動をお話しました。
このゼミの院生は、私たちと同じ社会人で、県会議員の方、シンクタンクの方、CSR関係の方などさまざまですが、公民連携に関わっている方が、仕事終了後に参加してくださいました。
まず、当会から、当会の活動内容や課題、行政との関係を講演した後、「行政と市民との協働」をテーマにディスカッションをしました。この議論では、行政(市長)と議会(議員)の2元行政のあり方や、最終的な意思決定プロセスの必要性、市民参加による行政政策の立案活動の期待と課題等について、日野市の現状や行政課題等の具体的な事例に基づき、活発な意見交換がなされました。
特に印象に残った意見としては、「本来、市は、納税者たる市民から信託されて、預かった税金を使い行政を行う義務があるので、その行政内容や結果を財政白書として市民に分かりやすく報告する義務がある。このような義務を放棄した市に代わって、財政白書を作成する市民は、「物好き」だ。」というものです。
この意見は、今の日本人の価値観を表した本質的な論点を含んでいると感じました。
しかし私たちは、たとえ「物好き」と思われても、世の中が少しでも良い方向になることであれば、その実現のためには行政も市民もなく、お互いにできることを行っていき、子どもたちのためにも、より良い社会を創って行きたいと思っています。
本来、行政(市長)のチェック機能であるはずの議会も、多くの地方公共団体では、議員が一部の受益者の利益代表になり、公共施設誘致やサービスの拡充等に関して、行政に働きかける存在になっていると言われています。
このようにチェック機能が働かない状況では、懸命に働いて納税しているサラリーマンが、その税金の使い道をしっかりとチェックし、民間の経営視点から、最大多数の幸せのために資金が有効に活用されように、行政政策や活動に、意見、提言を行うとともに、一緒に知恵と汗をだしていくことが必要だと思っています。
私たちが今の生活を営む(楽しむ)ために、子どもたちから借金をして良いわけはありません。無駄な行政活動やサービスを見直しながら、(現実に借金をしている以上は)将来のための投資を行う勇気をもって、市民(親)が立ち上がるときだと思います。
私たちが立ち上がらないと、今の日本は、「子どものすね」をかじりながら、ジリ貧になっていき、自分たちの老後もますます心配になっていくことでしょうから。
最後に、今回参加させて頂いたゼミを総括して、担当教官の先生が、「自分たちも地域のメンバーとして、地方自治にも目をむけ、地域のために活動していくことも必要ですね。」とまとめてくださいました。
貴重な機会を与えてくださりありがとうございました。
以上
2009年6月16日火曜日
環境首都コンテントの先進事例受賞が「広報ひの」で紹介されました。
http://www.city.hino.lg.jp/index.cfm/1,58367,c,html/58367/hino090615_4.pdf
また、この受賞式の内容は、以下の日野CATVのサイトを手繰っていただけると、TV放送の内容を視聴することができます。
ご興味のある方は、以下のサイトもご覧ください。
http://hictstrm.hinocatv.ne.jp/
をクリックした後、「デイリーひの(ニュース)」で、2009年5月20日を選択し、「「日本の環境首都コンテスト」先進事例特別表彰受賞」の●をクリックしてください。
以上
2009年5月19日火曜日
日野市の市民白書が環境首都コンテストで先進活動事例として表彰されました。
http://eco-capital.net/modules/new/index.php?page=article&storyid=70
このコンテストは、全国の環境関係のNPOが、持続可能な地域街づくりを行っている地方公共団体の活動を総合的に評価し、優れたものを表彰するものです。
今年度、当会の「市民が市民のためにつくった財政白書」は、その先進活動事例として、下記の理由で、日野市が表彰され、馬場市長とともに、当会が受賞しました。
当会からは、大変名誉なことで、今後は財政面で負の遺産を子ども達に残さないように行政のチェックを進めるとともに、今後は、環境を守り、豊かな社会を子ども達に引き継ぐ視点をもって、活動を展開したいとコメントしました。
また、馬場市長からは、「日野市民の活動が全国のNPOから評価され表彰されたことは大変名誉なことである、今後も健全財政を考える会と協働で、財政、環境の両面の配慮した行政を行いたい。」とのお言葉を頂きました。
これからの社会では、サステイナビリティ(持続可能性)が最も重要なキーワードで、その実行のためには、財政面での後ろ盾と、環境に配慮した社会構築が必要です。当会でもこの両視点から、日野市の行財政のあり方を提言していきたいと思います。
なお、この表彰式は、日野CATVの「デイリーひの」(5/20版)と、「ウィークリーひの」(5/23、24)で放送されております。
http://home.hinocatv.ne.jp/local_info/topics/detail/1213562_23065.html
また、表彰を授与してくださったかながわ環境市民ネットワークの山田岳さんの以下のHPでも紹介されています。
http://sns.yokohama150.jp/bbs/bbs_list.php?root_key=36777&bbs_id=209&res=1242781692
先進事例(G:住民のエンパワーメントとパートナーシップ)
【自治体基礎データ】:
【事業のポイント】:
【事業内容】:
この財政白書を作成した“健全財政を考える会”は、多くの市民への
他の自治体で類を見ない“市民と行政が議論し市民目線の財政白書をつくる”という取組みは、市と市民そして企業が、市の行政課題改善に向けてともに考え、それぞれになにをなすべきかを議論し行動するというよい事例である。また、市と市民の協力推進・活動推進することのできる人材育成の場としても、先進的である。
以上
2009年3月1日日曜日
中央公民館で財政講座を開催
全11回のコースで、1-8回は 大和田一紘氏(都留文化大学講師)、
9回(2/14),10回(2/28)を「日野市財政白書」を使っての討論 として当会が担当、 11回目(3/5)を財政課職員が担当します。
(詳細:財政講座「よくわかる市町村財政分析」~日野市の財政状況をつかもう )
2.講義内容
当初の予定では当会の紹介と財政白書から日野市の財政の現状を軽く説明した後、演習問題をやることになっていました。
演習の課題は 各自で5年後の歳入、歳出の内訳を(主に人口予測値から)予測して、グループ討議を経て市長の気持ちで何に投資していくべきかを発表するというものです。
<当日使用した資料>
その質問の中には、市の借金として市債に加え、債務負担行為をどのように扱うべきか?や、人件費を削減する一方で物件費(委託費)が近郊市の中で最も増加している点をどのように評価すべきか?等、市の財政問題の核心に迫る素晴らしいものが沢山ありました。
2009年2月11日水曜日
日野市健全財政を考える会の活動紹介
日野市の財政状況や今後の行政のあり方を市民の視点で分析し行政と検討しながら、その内容を財政白書にまとめ、多くの市民の方々に、私たちの将来や子孫の未来のため、極力、負の遺産(借金)を残さないように行財政改革を推進していくことを目的に活動をしています。
現在、当会では、参加メンバーを募集しています。
学生や他市の方のご参加も大歓迎ですので、 hinokenzenzaisei@gmail.com まで、お気軽にご連絡ください。
これからの
<健全財政を考える会のメンバーのブログ>
これからの日野市の行財政課題に対する当会の意見を紹介しています。
http://myfavor100.blogspot.com/
他市の財政白書の事例紹介、基本的な行財政に関する事項や用語の解説等、これから財政白書を作ろうとする人の役に立つ情報を紹介しています。
http://kenzenzaisei.blogspot.com/
日野市に関する情報や、当会を紹介して下さったHP、ブログを紹介しています。
2.これまでの主な活動は、
(黒字:会の報告活動、朱記:日野市の行財政改革に参画、青記:財政白書の発行関係)
1999.2 :日野市財政非常事態宣言
1999.5 :日野いいプラン2010市民WT(スリム分科会発足)
2001.3 :日野市基本構想基本計画「日野いいプラン2010」が発行(日野市HPリンク)
2001.9 :「健全財政を考える会」発足 (日野市HPリンク)
2002.5 :日野市広報に財政報告を掲載
2002.8 :市民財政レポート発行 (平成17年改訂版にリンク)
2003.8 :日野市立病院の財政状況調査
2003.10:日野市公民館で、市民向け財政説明会開催
2004.1 :日野市役所 部課長向け「健全財政を考える会」活動報告会
2004.5 :日野市長から、市民の視点から見た「日野市財政白書」作成の要請
2005.2 :日野市第三次行財政改革大綱策定に市民委員として参加
2005.6 :市民が市民のためにわかりやすく作った「日野市財政白書」を完成 (日野市HPリンク)
2005.7 :日野市長への完成報告会実施(読売新聞、日本経済新聞、月刊ガバナンス、日野CATV等で、紹介される。)
2005.8 :日野市第三次行財政改革大綱案の中間報告会 (日野市HPリンク)
2005.10:東京都市町村企画研究会の第2ブロック会議で、「健全財政を考える会」の活動紹介
2006.2 :「国連・持続可能な開発のための教育(ESD)」日野地域ミーティング参加(リンク)
2006.10:「日野市財政白書(平成18年度版)」完成 (日野市HPリンク)
2006.11:日野市第三次行財政改革大綱公表(日野市HPリンク)
2007.7 :朝日新聞「列島360°」に日野市市民財政白書が掲載
2007.10:総務省主催「地方行革をともに考えるシンポジウム(平成19年度)」で講演
(総務省HPリンク:概要、発表内容)
2008.2 :「日野いいプラン2010ステップアップと2020プランへの市民会議」参加
2008.9 :「市民が市民のために作った日野市財政白書(平成20年度版)発行(日野市HPリンク、白書)
2008.9 :日野市部課長、教育長、市立病院事務長等との行財政改革の個別ヒヤリング実施(福祉・子育て環境、学校等の公共施設の維持管理、市立病院改革、ゴミ処理場の立替、道路・下水道・区画整理事業ほか)
2008.12:日野市副市長との市財政課題の集中検討会の開催
2009.2 :日野市「平成10年度以来再び財政非常事態宣言」(日野市HPリンク)
2009.2 : 日野市中央公民館:財政講座「よくわかる市町村財政分析」で日野市財政分析を実施
2/14に第1回を開催し、当会の活動紹介、平成20年度版白書の説明、財政講座の主旨説明を実施。
財政講座は、平成19年決算と20年予算の内容をベースに、今後の人口予測や投資計画を踏まえ、平成25年度の日野市の予算を、市長になった想定し、自分たちで立案することを提案し、次回2/28に個人の予算をグループ討議し、発表して頂く予定。
3.今後の活動予定は、
2010.秋:映像版「日野市財政白書」の各論編の作成企画
これからも、日野市の馬場市長をはじめ、各関係部課と連携し、以下の点に関し、市民の視点から意見提言や行政評価を推進していく予定です。
・広域化での行政処理のあり方(ごみ処理場の建替え等)
・セーフティネットの再構築による安全で安心な生活環境構築
・将来世代への負担を考慮した格差是正への取り組み
・少子高齢化時代の市政運営
・日野市立病院の存在意義と役割分析
以上
2009年2月1日日曜日
当会ブログを開始します。
私ども「健全財政を考える会」は、平成10年度の財政非常事態宣言を契機に発足した市民、行政の協働組織ですので、10年ぶりの非常事態宣言を受け、市民の方々との危機感の共有とこれからの日野市の行財政のあり方について、情報交換を行いたいと考え、このブログを作成し、本日公開しました。
さて、私どもは、今回の非常事態宣言を現実的に捉え、平成10年の宣言に比べても危機感を強く抱かねばならないものだと考えています。それは、10年前の宣言の時には、前市長の行政執行の緩みの中で、職員給与や待遇、また社会福祉政策の面で行過ぎた財政執行が見受けられましたので、それに対し、この10年間、現馬場市長が、市長等の報酬削減、職員給与の見直し、社会サービスへの公平性の原則の導入等の大胆に行政改革を切り込むことができました。
ただ、これから、これまで以上に大胆な行政改革を実行するとなると、市として実行可能な市職員の給与削減等、より一層の努力を求めていくにしても、それ相応の痛みを市民も覚悟する必要が出てくると考えます。
日野市では、来年度の法人税収入等の歳入不足(約23億円)を補うために、(仮称)市民の森ふれあいホール建設(約20億円)の休止や、市長他の給与の削減等を決断していますが、さらに経済不況が長引く場合、限られた財源を有効に使うかの視点から、公平性や社会正義の観点から、既得権益化している市民サービスを大胆に見直しを進める必要があるためで、市民としても「自分でできることは自分でやる。」との意識で、公共サービスへの参加や真に必要なサービスの厳選等を行う必要があります。
また視点を広くすると、市の行政活動も各地方が一律の行政活動を提供し続ける時代は去り、各地域の特性や優勢に応じた行政項目を広域行政の視点から、役割分担を行っていく時代に入りました。
たとえば、我が日野市では、延命措置を行ってきたゴミ処理場がとうとう耐用の面で限界を迎えていますが、近郊の立川市や小金井市でも同様に、ゴミ処理場をどこに建設するかが大きな社会問題になっています。
現在の日野市ゴミ処理施設の立地は、多摩川と淺川河口の三角地にあり、この地域ではゴミの焼却煙の住宅地への影響も限定されています。
また日野市はゴミの有料化以降、市民が排出するゴミの量は大幅に削減されてきたことは大変名誉なことなのですが、その一方で、生ゴミのように水を含んだゴミの比率が多くなると、焼却燃料効率が低下し、そのごみ量に見合った小型の燃焼路を建設した場合には、ダイオキシンを発生させないように、重油等の燃料を投入する必要が生じる可能性もあるようになってきました。
さらに、近郊のゴミを処理することは、近郊市の大きな行政問題を解決してあげられるばかりではなく、そのゴミを有料で処理することで、日野市の財政にも大きな収入をもたらすとともに、燃焼効率を高められる上では、重油等の燃料費が削減でき、さらに、その高い燃焼効率で生まれたエネルギーを売買することで収入や地元への給湯等の福祉サービスに活用することも可能になると考えます。
これらを整理しますと、①資源環境に恵まれた立地条件、②ダイオキシンを発生する燃焼効率の確保、③広域行政の視点から近郊市への貢献、④有料ゴミ処理による市税収入への貢献、⑤高エネルギーの売買や地元福祉への再利用等ができるメリットがありますので、ゴミ有料化を全国に先駆け成功された日野市が、市民にも収益を還元でき、かつ近郊市にも貢献する独自事業として、ゴミ処理場の建設や、そのための道路整備を検討していく必要があると考えています。
このように、100年に一度といわれる経済危機を乗り切り、新たな日野市を再構築していくためには、これまで通りの中央集権体質や横並びの行政では、市も生き残れませんので、市の魅力や状況に応じた特性(強み)を生かして、市民はもちろん、近郊の市や、企業に貢献する行政を行い、多くの人々の尊敬を集めつつ、市税収入の面でも効果のある行政を行う必要があると思いますが、皆さんのご意見はいかがでしょうか?
以上